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情報銀行の比較・一覧

「情報銀行」の種類を解説します | PDS/データ取引市場との違いも

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実は一括りにできない「情報銀行」

 「情報銀行」と言われているものの中には、実は情報銀行ではない「別の仕組み」のものが含まれている場合が多々あります(大手新聞社の報道でもそう) この記事では、言葉の定義を掘り下げてみたいと思います。

「情報銀行」の種類の一覧

 「情報銀行」という言葉は、現在は以下で紹介する3種類の異なる取り組みの総称となっています。将来的にも、おそらくこれらをまとめて「情報銀行」と言うようになる気がしますが、言葉の定義を再確認します。

情報銀行

 本来の意味での「情報銀行」です。

情報銀行のイメージ(総務省資料より)
情報銀行のイメージ(総務省資料より)


 ユーザーが予め情報銀行のシステムに自分の意思で、自分自身の個人情報を「預け」、そして個人情報の利用を希望する企業に提供することで、ユーザーが報酬を得られる仕組みです。

 予め預けておいた個人情報を、企業の求めに応じて提供するため、「個人情報を預ける銀行」といったニュアンスがあります。

データ取引市場

 狭義の「情報銀行」と似ているようで若干異なる仕組みです。

データ取引市場のイメージ(総務省資料より)

 ユーザーが企業などに個人情報を提供して報酬を得られるという点では情報銀行と同じです。しかし、データ取引市場はデータを欲しがる企業と、データを持っている人(個人であったり、情報銀行や個人情報を持つ企業の場合もある)を「仲介」するのがその役割となります。

 ネット通販に例えると、メルカリやヤフオクのような「取引の場」としての役割を果たします。

パーソナルデータストア(PDS)

 情報銀行やデータ取引市場を支えるシステムの一つでもあり、またそれ自体が情報銀行/データ取引市場とは異なる一つのサービスとして成立しうるものです。

パーソナルデータストア(PDS)のイメージ(総務省資料より)
「分散型」と「集中型」の二方式がある

 消費者は様々なサービス(買い物、電力会社との契約、クレジットカードなど)の利用を通じて、複数の企業に自分の個人情報を「預けて」います。

 そうした異なる企業に散らばっている自分の個人情報を、「横断的に」利用できるようにする、というのがPDSの役割です。

 情報銀行やデータ取引市場を利用する際に、この仕組を利用する場合もあります。情報銀行に個人情報を預ける際に、PDSを使って情報を収集するという使い方です。

 また、例えば電力比較サイトで自宅に最適な電気料金プランを探す際に、PDSを通じて電力会社から電気使用量データを引っ張ってきて、そのまま比較サイトでシミュレーションをするといった使い方への活用も期待されています(この場合は当然、個人情報提供の対価として報酬は発生しない)

それぞれの違いは?

・PDS
 自分の個人情報を集めるシステム

・情報銀行
 自分の個人情報を預けて、それを企業などに提供して報酬を得られる仕組み

・データ取引市場
 個人情報を売買する「取引の場」

 まとめるとこのような感じになります。

 2017~18年時点での大手新聞の報道や、情報銀行ビジネスに携わる企業のプレスリリースを見ると、データ取引市場と情報銀行は「情報銀行」としていっしょくたにされている感があります。今後は情報銀行という言葉に集約されていくのではないでしょうか。PDSはPDSとして、独立した別のサービスとして認知されていくと思います。

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