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情報銀行はどんな仕組みなの?
注目を集める「情報銀行」という新たなサービス。どんな仕組みで、どのような役割を果たすのか分かりやすく解説します。
情報銀行の3つの役割
「情報銀行」には主に3つの役割があります。

個人情報を預かる
情報「銀行」と言われる所以の一つに、ユーザーから個人情報を「預かる」という役割があります。
例えていうなら、銀行にお金を預けるのと同じような感じです。預けた個人情報に対しては、ユーザー自身が引き続き権利を持つため、勝手に引き出されたり移動されることは無く厳重に保管されます。
スマホのアプリを介してユーザーから情報を集めたり、あるいはAPIという仕組みを利用してユーザーの指示で様々なサービスから情報を収集し、蓄えます。
個人情報を提供する
情報銀行は個人情報の「持ち主」であるユーザーの求めに応じて、外部に個人情報を提供することが出来ます。
製品開発に役立てるためのデータを必要としているメーカーや、販促のための情報を集めている小売店などに個人情報を提供する仲介を行います。
その過程で報酬が発生すれば、手数料を差し引いた分を個人情報の持ち主であるユーザーに還元します。
個人情報を加工する
個人情報を企業に提供するにあたって、情報を「加工」する作業が必要となります。情報銀行は個人情報のやり取りの仲介を行うにあたって、情報を加工する役割も果たします。
例えば個人を特定できないようにする匿名加工化や、あるいは大人数の情報をビッグデータとして取りまとめるといった加工を行うことで、情報を「価値のあるデータ」に変換します。
一言でまとめると・・
情報銀行を一言でまとめると、『「個人情報」のやり取りを仲介する銀行』と言えます。
一般の銀行は預金者から預金を預かり、そしてその資金を企業などに融資します。お金のやり取りを仲介する役割を金融システムの中で担っています。
情報銀行もそれと同様に、個人情報データのやり取りの橋渡し役を担う存在となります。
情報銀行の機能
情報銀行には他にも役割が期待されています。
個人情報のハブとしての機能も
情報銀行には、個人情報データのやり取りをする際の橋渡し役としての機能以外にも役割があります。

「個人情報」と言われると、住所や氏名などの情報を思い浮かべがちですが、その種類は多岐にわたります。例えばスーパーで買い物をした際に「何を買ったか」という購買情報も、住所や年齢などの情報と組み合わせることで重要な個人情報となります。
また、テクノロジーが進展するに従って、今後は靴に取り付けたセンサーから得た情報なども個人情報として取り扱われるようになるでしょう。
そうした様々なデータを、一元的に管理する役割も情報銀行に期待されています。様々な企業などに散らばる自分自身にまつわるデータ(それ単体では個人情報と言えないものも含めて)を収集し、保管して必要に応じてユーザー自身が利用したり、あるいは外部の企業に提供することも可能となります。